コウペンちゃん夢小説まとめ - 4/5

ほんわか帰り道

「おう、荷物全部持ってもらっちまって悪いな」
「いいのいいの。アデリーさんはコウペンちゃんのこと、しっかりおんぶしててあげて」
 朝には雪が降ったけれど、夕方の陽の長さに春の訪れを感じる。そんな日だった。
 その背にコウテイペンギンの雛を背負ったアデリーペンギンの成鳥と人間の大人――わたしは、川近くの道をゆっくりと歩いていく。
「いつものんびりみずまんじゅ……コウペンちゃんと遊んでくれてありがとな」
「ふふ、わたしが遊んでもらってるんだよ」
 すよすよと寝息を立てる赤ちゃんペンギンはどんな夢を見ているのだろう。
 夕飯のおでんをたびたら、聞いてみようかな。